2021/02/10
わかりやすさには価値がある。
こんにちは!動画ディレクターの時崎です。
今回はあらためて「わかりやすさ」について書きたいと思います。
わたしは普段、いろいろな業種や規模の会社の動画を制作をさせていただいていますが、頂戴する感想でもっとも多いものが「わかりやすい」です。
このように言っていただけるととても嬉しく思うのは、やはりそれを追求しているからです。
動画に限らずチラシやパンフレット、DM、Webサイトなど。
こういったものを制作されたことがある方ならわかると思いますが、人に何かを伝えるというのは簡単ではありません。
- 伝える相手はどんな人なのか?
- 何を伝えるべきなのか?
- どうすれば興味を持ってもらえるのか?
- その人が不満や不便に感じていることは何か?
会社や商品についてまったく知らない、または興味がない人の立場にたつ。
問いかけたり、裏付けや数字を示したり、目を引くビジュアルを作ったりなどなど。
相手とこちら側の間にある溝を埋めていくわけですから大変です。
それにこういったことは、じつは動画制作の技術ではなく、マーケティングの技術なんです。
いわば価値を伝えて行動してもらう技術。
わたしの場合、ディレクションや撮影、編集の技術は動画制作に携わるなかで身につけましたが、価値をどうやって伝えるか?
メッセージ、ストーリーをどのように組み立てるか?
どうすれば共感してもらえるか?
という伝える部分の技術は、マーケティングを学んで実践した経験から身につけました。
いま振り返ると、それ以前に制作していた動画では、教科書的にものごとを説明していくような作りになっていたと思います。
とくに動画の場合、視覚に訴える部分が大きいため、映像や文字の見栄えがいいと、それだけでバッチリ出来ているように思えてしまうものです。
一般的な会社紹介動画だと、沿革から始まって事業の紹介といった流れがありますが、なぜ沿革から始めた方が良いのか、一度考えてみる。
普通はそうだからという理由ではなく。
以前に制作をさせていただいた会社紹介動画では、「エプコって何の会社? こう訊かれると答えに困っていました。」という一言からはじめました。
というのは、一部上場・800名近い社員数で事業も多岐にわっているのと、何の会社かはっきりとわかってもらえていないという課題があったからです。
動画だからこう、ではなく相手はどんな人? といった発想で考え、組み立てていく。
そのように組み立てられているから、「エプコって何の会社? こう訊かれると答えに困っていました。」というフレーズは動画だけではなく、パンフレットやWebサイトのキャッチコピーとしても機能します。
作成しているのは動画でも、要の部分にはコピーやセールスのライティング(価値を伝えて行動してもらう発想と技術)があるから、というわけです。
実際、「動画だからわかりやすい」「動画だから伝わる」なんてことはありません。
相手に伝えるため、行動してもらうために、わかりやすくした動画があるのであって、その逆はないのですから。
わかりやすさや、シンプルであることは洗練を重ねた結果であり、技術。
ですので、もしこれから動画や販促物等の内製化をお考えであれば、まずはマーケティングから学ぶのが一番です。
一番というのは、それが成果を出す一番の近道ですし、どんなに動画制作の技術が優れていても、価値を伝える技術が抜けていたら、効果は期待できないからです。
もし、あなたのサービスや商品で「わかりやすくなっているだろうか?」といったことが思い浮かんだら、ちょっとトライしてみてはいかがでしょうか。
これら動画制作のポイントが皆さまの「会社や仕事の価値が伝わってない」解決の参考になれば幸いです。