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2020/02/20
撮影した動画の9割が使われない理由
こんにちは!動画ディレクターの時崎です。
今回は動画制作における撮影と編集についてお話ししたいと思います。
ところで、採用・会社紹介動画を1本制作するために、どれくらい撮影をしているかご存知ですか?
時間でいうと、撮影に丸一日、約7〜8時間かかり、収録した動画の総尺は2〜3時間にのぼります。
この分量の動画を編集していくわけですが、5分の動画を制作するのに2〜3時間分の素材がある。
言い換えれば、使わない動画素材が全体の9割以上もあるということ。
こう書くと、やたらと無駄が多い仕事に思えますが、そうともいえないんです。
というのは、写真だったら一瞬だけポーズがとれていればいいため、「笑顔で静止してください」とかができます。
しかしながら、動画ではそうはいかない。
録画しながら、いい表情、いい動きになったりする瞬間を待っているわけです。
とくに表情や声のトーンは、言葉そのものより重要だったりするので、おろそかにできません。
魅力的に見せるってそれだけ大変なことでもあるんです。
動画が会社の顔になるような場合はなおさら。
だから、時間にして5分の動画を制作するために、撮影は丸一日かそれ以上かかるのは、こういった理由からです。
で、ここままでが素材が揃った状態。
問題はここから。何を削って、何を残すか。
「もっと短い手紙を書こうとしたが、時間がなかった。」この哲学者パスカルの言葉にあるとおり、余分なものを削っていくのは、とても時間がかかります。
撮影した素材を見ていると、よく撮れてるし、せっかく撮ったんだからと、どれも使いたい気持ちになる。
でも、これをやってしまうと簡潔さ、わかりやすさが損なわれてしまう。
編集というのは、ただ繋げたり、削ったりするのではなく、簡潔にすることで伝えたいことを明確にしていくための仕事だからです。
そのため、足していくのではなく、削っていく。相手にわかりやすく伝わるように。
一通り出来上がってからも、1〜2日空けて見直して修正をしていきます。(これでOKと思っても、時間をおいて見直すと良いと思えなかったりするので)
なので、5分の動画を編集するのに15時間以上かかります。
動画はシンプルながらも、実際はかなりの手間暇がかかっているのです。
実例として、ご活用いただいている採用・会社紹介動画がありますので、ご参考になれば幸いです^^