2017/07/10
ネーミングの威力
「回転しない寿司」という看板を見たことありますか?
魚べいという寿司チェーン店の看板に大きく「回転しない寿司」と書かれているのですが、これを見たときに、すごく良いネーミングだと思いました。
と同時に、良いポジショニングでもあるなと。
だって、回転しないなら、ただ寿司とだけ書けばいいのに、「回転しない」とわざわざ書いている。
その看板を見た人はきっと、頭のなかで、回転寿司店だけど皿は回ってない様子を想像すると思います。
価格は回転寿司、だけどモノは回転していないから、握りたて。
この良いとこ取りのイメージが、頭のなかに自然と描かれる。
そう考えると「回転しない」という言葉のもつイメージは、すごく強力だなと思うわけです。
実際、そのコンセプトによって回転寿司を、古いポジションに追いやっていますし。
他の回転寿司店でも、タッチパネルで注文し、皿が目の前に直送されるから、いつでも握りたてのものが食べられますし、普通に知られています。
それでも、「回転しない」と掲げることで得られるものは大きいはず。
値段もモノも大差ないけど、その言葉(ネーミング)からイメージさせる力(価値)が、まったく違いますから。
マーケティングやブランディングに関心をもっていると、看板ひとつ見ても色々発見があって、楽しいんですよね。
今度、実際お店に行ってみようかと思います。